高価な器械の代償
歯科治療では、各分野で必要な器械器具を備えようとすると相当な費用がかかってしまいます。 前回にも触れましたが、1歯科医院が多くの診療科目を抱えてしまうのがそれで、必然的に器械投資スパイラルに陥ってしまいます。
果たしてその医院の得意科目の主役は、器械の数ですか?それとも医師の質なのでしょうか? どんな器械を備えても、それを使う歯科医師自身の経験と実績そして技術が、安全で質の高い医療を提供できる大事な要素なのです。
もうひとつ。 高価な器械などを購入した支出は、診療収入で賄わなければいけません。 それは決められた点数の保険診療では到底賄えず、その経費を回収する為に、必要以上の治療など、 患者さんに多くの負担を強いる確率が高くなります。 以前に倒産した某歯科医院もあり、これからもその 判断を見誤ると増えてくる可能性が大です。
負け惜しみではありませんが、当院は今風の豪華な設備も機械も充分に備えてはおりません。 逆に充実した設備に重点を置いた歯科医院は、過剰投資だと考えています。 その最たるものがインプラント治療。 CT設置などを謳う医院がありますが、いったい歯科治療に来られる 患者さんの何パーセントが適応とされ それを必要としますか? 必要としてない患者さんが その負担を強いられてはたまりません。
自分の得意とする診療科目を絞り、そこに効率的に患者さんの為の器械投資をすれば良いのです。 そう思いませんか?
また、おもしろい裏話をお聞かせします。